2017年5月24日のNHK きょうの料理は、梅仕事セレクション。
メニューは、梅干し簡単袋漬け、さしす梅干し、にぎやか梅酒。
梅干し簡単袋漬け(塩漬け)
●材料(作りやすい分量)
・完熟梅・・・1kg(約25コ)
・粗塩・・・130g(梅の重量の13%)
・きび糖・・・65g(粗塩の半量)
1、梅は水をはったボウルの中で傷をつけないようにやさしく洗う。
水をかえて30分~1時間おき、アクをぬく。
2、(1)の梅をざるに上げ、ボウルに重ねる。
紙タオルで1コずつ水けを拭いて、なり口についているヘタを竹串で取る。
3、ボウルに粗塩、きび糖を合わせて軽く混ぜる。
4、ポリ袋(柔らかい材質の食品用ポリ袋/Lサイズ)に(2)の梅を入れ、(3)を加える。
ポリ袋を使うことで場所を取らず、少量から漬けられる。
きび糖を入れることで保存性が高まり、しっとり仕上がる。
5、片手で口を押さえ、もう片方の手で、袋の底を持ち、塩と砂糖を全体にまぶす。
6、袋の口を上にして平らな所に置き、袋の上から梅を軽く押さえるように空気を抜きながら、梅のすぐ上のあたりで袋の口をしっかりと結んで閉じる。
結び目のすぐ上でもう一度結び、二重結びにする。
7、(6)の袋をもう1枚のポリ袋に入れて二重にし、(6)と同様にして口を二重結びにして閉じる。
8、袋が破れて梅酢がこぼれた場合に備え、密封容器(ふたは不要)や少し深めのバットなどに(7)を入れて、梅酢が上がるまで1週間ほど室温におく。
梅酢が上がるまでは1日1回、袋の底を軽くなでると梅酢が早く上がる。
2~3日たつと梅酢が上がってくる。
9、1週間ほどたって梅酢がたっぷり上がったら、梅酢(白梅酢)をボウルに移す(白梅酢が不要な場合は取り出さなくてもよい)。
白梅酢は全量を取り出さずに、梅がかぶるくらいの量を袋に残しておく(かびの発生を防ぐため)。
赤じそがあれば、すぐに赤じそ漬けにする。
赤じそがなければ、新しいポリ袋に梅と残した梅酢を移し、(6)~(7)と同様にして口を閉じて袋を二重にし、赤じそが入手できるまで(8)と同じ容器に入れて冷蔵庫で保存する。
取り出した白梅酢は清潔な保存瓶に移す。
赤じそ漬けにせずに白梅干しとして楽しみたい場合は、梅酢を取り出したら新しいポリ袋に移し、土用干しにするまで冷蔵庫で保存する。
梅干し簡単袋漬け(赤じそ漬け)
●材料(作りやすい分量)
・梅・・・全量(梅酢の上がったもの)
・赤じそ・・・1ワ(5~6本/正味130~150g)
・粗塩・・・大さじ2
●作り方
1、赤じそは葉を摘んでボウルに入れる。
2、葉を摘み終わったら、ボウルに水を注ぎ、もみ洗いをする。
3、赤じそをざるに上げてボウルに重ね、さらに流水の下でしっかりともみ洗いをして水けを絞る。
4、ボウルをきれいにして赤じそを戻し入れ、粗塩大さじ1をふってよくもむ。
5、濁ったアクが出たら、赤じそをギュッと絞って、アクを捨てる。
6、ボウルをきれいにして赤じそを戻し入れ、残りの粗塩をふって再びよくもむ。
7、再びアクが出たら赤じそをギュッと絞って残ったアクを出し、アクを捨てる。
8、塩漬けの作り方(9)の梅が入った袋の口を開け、(7)の赤じそを加える。
9、片方の手で袋の口を閉じ、もう片方の手で袋の上からやさしく押さえるようにもんで、赤じそをほぐしながら梅全体にまぶしてなじませる(梅酢が赤くなり、梅が赤く染まるようにするため)。
10、新しいポリ袋を準備し、口をよく広げて開け、(9)の袋を返して梅と赤じそを梅酢ごと移し入れる。
カビを防ぐため、袋を取り替える。
11、塩漬けの作り方(6)~(7)と同様にして袋の口を二重結びにし、もう1枚の袋に入れて二重にする。
12、(11)を容器などに入れ、土用干しまで冷蔵庫で保存する。
このとき、必ず、梅を梅酢(赤梅酢)に浸した状態にする。赤じそを加えて2~3日間たつと、梅が赤く染まってくる。
梅干し簡単袋漬け(土用干し)
1、晴天が2~3日続くころの朝(午前7~8時)、赤じそ漬けの袋の口を開け、梅を1コずつ取り出して紙タオルで汁けを取りながら、ざる(竹製の盆ざるがよいが、籐製でもよい)に重ならないように並べる。
平らな容器などの上にざるをのせ、風通しのよい所に置いて4~5時間干す。
直接地面に置かずに容器などの上に置いたほうが、乾きが早くなります。
赤じそ漬けにせずに、白梅酢に漬けたままの梅も同様にして干す。
2、赤じそはポリ袋の中で汁けをギュッと絞って別のざるに広げ、梅と同様にして干す。
梅干しとともに楽しみたい場合は、好みの量を梅酢に残しておく。
3、梅と赤じそを取り出した袋は、容器などに入れて固定して口を広げ、赤梅酢を1~2時間干す。
4、梅の表面が乾いたら、梅の上下を返して4~5時間干す(午後から夕方まで)。
5、日が落ちてきたら梅を(3)の袋に戻し入れて梅酢を軽くまぶし(こうすると、より、しっとり仕上がる)、室内に取り込む。
赤じそはざるごと取り込んで紙タオルをかぶせておく。
翌日から翌々日も梅は(1)、(4)と同様に干し、赤じそは紙タオルを取って、ざるごと干す。
干し上がりの目安。
梅は水分が抜けてくると小さくなって軽くなり、表面にしわが寄って色あせてくる(梅酢に戻すと鮮やかな色に戻る)。
赤じそはカラカラに干し上がればよい。
土用干しが終わったらすぐ食べられますが、2~3か月間たってからが味がなじんでおいしくなります。
梅が干し上がったら、保存容器(陶製、ホウロウ、耐熱ガラスなどがよい。酸があるのでアルミ製は避ける)に移して保存する(好みで、梅酢に残した赤じその汁けを絞って一緒に入れる)。
冷蔵庫で約1年間保存可能。
保存容器はあらかじめ熱湯消毒をしておく。ただし、ガラスの場合、いきなり熱湯をかけると割れることがあるので、最初は30℃くらいのぬるま湯でよくすすいでから、50℃くらいの湯にしばらくつける。温まったら熱湯を回しかけ、乾くまでおく。
さしす梅干し
塩漬けはせず、砂糖・塩・酢に漬けた状態で土用ごろ(7月半ばから8月上旬)まで保存する。
●材料(作りやすい分量)
・完熟梅・・・1kg
・ざらめ糖(または氷砂糖)・・・300g
・粗塩・・・100g
・米酢・・・カップ4
●作り方
1、梅は水でやさしく洗い、竹串でなり口を取る。
傷んでいる部分があれば、ナイフで除く。
2、清潔な布巾で水けを拭き、容器に入れる。
3、ざらめ糖、粗塩を加え、酢を回しかける。
4、ふたをして、なるべく涼しく日の当たらない場所に2週間以上おく。
梅が浮き上がってしまう場合は、皿などで落としぶたをする。
それでも梅が完全に浸らなければ、塩と砂糖と酢を1:3:8の割合で混ぜたものを適宜加える。
土用干し
5、清潔なスプーンや箸で梅を取り出し、ボウルの上に置いたざるにのせて汁けをきる。さしすは瓶などで保存する。
6、間隔をあけて並べ、屋外の日当たりのよい場所で三日三晩干す。
夜もそのまま夜露に当て、2日目と3日目の朝に、それぞれ1回梅をひっくり返す。
雨に当たってしまったら梅を漬けていたさしすを少し取り分けてボウルに入れ、その中で梅をふり洗いする。
再びざるに並べ、晴れてから3日間干し直せばよい。
7、干し上がった梅は、清潔な容器に入れて保存する。
すぐに食べられますが、時間がたつほどまろやかな味になります。
にぎやか梅酒
●材料(作りやすい分量)
・青梅・・・500g
・氷砂糖・・・400g
・焼酎・・・1.8リットル(甲類35度)
【追い漬け】
・プラム、ソルダムなど合わせて・・・500g程度
・氷砂糖・・・400g
・焼酎・・・1.8リットル(甲類35度)
●作り方
1、保存瓶(8リットル容量)は60~70℃の湯で温めてから熱湯をかけて消毒し、水けをきって乾燥させる。
2、青梅はよく洗ってなり口を竹串で取り、清潔な布巾で拭く。
3、瓶に青梅と氷砂糖を交互に入れ、焼酎を注ぐ。
暗くて涼しい場所におき、追い漬けを待つ。
4、プラム、ソルダムなどが出回ったら、洗って水けを拭き、瓶に加える。
プラム、ソルダム、あんず、ネクタリンなど、好みのバラ科の果物を入れる。
果物:氷砂糖:焼酎の割合が、おおよそ500g:400g:1.8リットルになるようにすれば、好みの分量を追い漬けしてよい。
この割合だとお酒を飲める人にも弱い人にも、ちょうどよい甘さになるが、甘い果物が入るほど甘くなるので、砂糖の量は好みで加減する。
5、焼酎を注ぎ、氷砂糖を加える。
追加した果物の量に合わせて焼酎と氷砂糖を加える。
6、暗くて涼しい場所におく。
3か月後から飲むことができる。
果物は取り出さなくてよい。