2017年8月2日のNHKあさイチスゴ技Qは、塩を使いこなす極意。
水塩で作るきゅうりの塩もみ&和風コールスローの浅漬け2種、シャキシャキ食感!青菜炒め、ソース要らずのビーフステーキ・ポークソテー・チキンソテー、刺身のマリネなどの作り方が紹介されていました。
甘み引き立つ浅漬け
日本料理の達人 野永喜三夫さんが教えてくれた塩の力で驚くほどの透明感と素材の甘みとうまみが引き立つ浅漬け2種。
ポイントは、塩を水に溶かして塩水にすること!
今回は、家庭でも使いやすい濃度のあさイチ版「水塩」を野永さんが開発してくれました。
あさイチ版「水塩」は濃度5%。
浅漬けはもちろん、豚肉を炒めるときに使っても、油を使わないのに肉本来の甘みを感じられ、ふんわりジューシーな仕上がりになります。
さらに、水塩をスプレーに入れ替えてサラダにふきかけたり、スイカにかけたりするのもオススメ。
やさしい塩味で、素材の甘みを存分に感じることができます。
野永さん流 あさイチ版「水塩」
●材料(作りやすい分量)
・水・・・500ml
・塩・・・25g
●作り方
1、鍋に水と塩を入れ、火にかける。
2、ひと煮立ちし、塩が完全に溶けたらできあがり。
3、清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫でおよそ1~2週間保存できる。
きゅうりの塩もみ
●材料(作りやすい分量)
・きゅうり・・・160g
・水塩・・・大さじ2
●作り方
1、きゅうりは、1mm幅の輪切りにする。
2、密閉袋に(1)と水塩を入れ、1分間、軽く混ぜる。
3、空気を抜くようにして袋の端を丸めながら口を閉じ、冷蔵庫に入れる。
冷蔵庫に入れるときは、きゅうり全体が水塩に漬かるように、平らにならして置いておく。
2時間後には、浅漬けの出来上がり!
野永さんのオススメの漬かり具合は、6時間後。
少し透明になったぐらいが目安です。
和風コールスロー
●材料(作りやすい分量)
・キャベツ・・・320g
・水塩・・・大さじ4
・酢・・・大さじ1
・サラダ油・・・大さじ1
●作り方
1、キャベツの葉の部分は食べやすい大きさに、手でちぎる。
軸の硬い部分は、1mmほどの薄切りにする。
2、密閉袋に(1)と水塩を入れ、1分間、軽くもむ。
3、空気を抜くようにして口を閉じ、冷蔵庫に入れる。
2時間後には、キャベツの浅漬けができあがる。
4、(3)に酢とサラダ油を入れて、キャベツ全体になじんだらできあがり。
豚肉の炒めもの
●材料(作りやすい分量)
・豚バラ肉(薄切り)・・・200g
・水塩・・・大さじ1
●作り方
1、豚肉は、食べやすい長さに切る。
2、冷たいフライパンに、豚肉と水塩を入れる。
肉をほぐしながら水塩を肉全体によくなじませる。
3、豚肉が水塩をすべて吸ったら、火をつける。
中火にし、豚肉から出た脂が、濁った色から透明な色に変わり全体に火が通ったらできあがり。
シャキシャキ食感!青菜炒め
中国料理の達人 中川優さんが教えてくれた、ほどよい塩加減でシャキシャキに仕上げる「青菜炒め」。
ポイントは、塩を入れるタイミング。
火をつける前に油の中に塩を入れ、混ぜてから火をつけること。
そして、フライパンと油を温めてからほうれんそうを入れると、油と塩が青菜にすばやくコーティングされるので、均一に、しかも短時間で塩味を付けられるとのこと。
さらに、加熱前に塩をふることで、色止めの効果も期待できます。
●材料(2人分)
・ほうれんそう・・・200g
・塩・・・2つまみ(約2g)
・サラダ油・・・大さじ2
中川さんのオススメは、大きめの粒の粗塩。
●作り方
1、ほうれんそうは、4等分の長さに切る。
2、冷たいフライパンにサラダ油と塩を入れ、フライパン全体に広げる。
3、火にかけ、フライパンが温まったらほうれんそうを入れる。
4、強火で約1分間炒めて、全体に火が通ったらできあがり。
ソース要らず!お肉のソテー
洋食の達人 七條清孝さんが教えてくれた、塩の振り方だけでソース要らずの「お肉のソテー」。
肉を焼いて調理するときのポイントは「塩の量」と「塩を振るタイミング」の2つ。
塩の量は、肉の重量に対して1.5%、塩を振るタイミングは、牛・豚・鶏それぞれの肉によって違い、牛肉は直前、豚肉と鶏肉は焼く10分前に塩を振ると、焼いたあとにソースをかけなくても大満足の一品になるとのこと。
肉によって塩を振るタイミングが違うのは、もともとの肉の硬さが異なるためです。
牛肉は筋線維が長く太いため、あらかじめ塩を振っておくと、硬くなってしまいがち。
一方、豚や鶏は牛に比べて体が小さい分、筋線維が短く細いので、肉がやわらかく、塩をあらかじめ振って締めておくことで、ほどよい弾力と塩加減に仕上げることができます。
やわらか!ビーフステーキ
●材料(ステーキ1枚分)
・牛肉(サーロイン)・・・約150~200グラム
・塩・・・肉の重量に対して1.5パーセント
・黒こしょう(粗びき)・・・適量
・サラダ油・・・大さじ1
肉約150gに対し、塩は3本指で2回つまむ量。
●作り方
1、焼く直前に、肉の両面に塩とこしょうを振る。
2、フライパンにサラダ油を熱し、(1)を入れる。
3、片面20秒間ずつ加熱し、両面の色が白く変わったら、一度フライパンから取り出す。
4、1分間ほどおいたら、再びフライパンの中に肉を戻し、火にかける。
5、再び、片面20秒間ずつ焼き、両面こんがりとした焼き色がついたら出来上がり!
ふっくら食感!ポークソテー
●材料(ソテー1枚分)
・豚ロース肉(厚切り)・・・約130~150g
・塩・・・肉の重量に対して1.5%
・黒こしょう(粗びき)・・・適量
・サラダ油・・・大さじ1
●作り方
1、焼く10分前に、肉の両面に塩を振る。
2、10分たったら、肉の表面に出ている水分をキッチンペーパーを押しつけるようにして拭き取り、黒こしょうを振る。
3、フライパンにサラダ油を熱し、豚肉を立てるようにして、脂の部分を焼く。
4、脂の部分に焼き色がついたら、表面を焼く。
ふたをして1分間ほど、蒸し焼きにする。
5、焼き色がついたらひっくり返してふたをし、さらに1分間ほど加熱する。
6、両面に焼き色が付いたら、ふたをしたまま余熱で2分間加熱する。
パリッ&ジューシー!チキンソテー
●材料(ソテー1枚分)
・鶏もも肉・・・250~300g
・塩・・・肉の重量に対して1.5%
・黒こしょう(粗びき)・・・適量
・サラダ油・・・大さじ1
●作り方
1、焼く10分前に、肉の両面に塩を振る。
塩全量のうち、皮に2割、身に8割の割合で、塩を振るとよい。
2、10分たったら、肉の表面に出ている水分をキッチンペーパーで拭き取り、黒こしょうを振る。
3、フライパンにサラダ油を熱し、皮を下にして(2)を入れ、ふたをする。
4、15~20分間ほど加熱し、皮に焼き色がつき、身の部分を指で押して弾力が出たら、ひっくり返す。
身は、ふたをせずに、焼く。
5、こんがりと焼き色が付いたら出来上がり!
いつもの刺身が変身!魚のマリネ
フレンチの達人 目黒浩太郎さんがオススメするのは、刺身を塩で漬けて「魚のマリネ」にすること。
適度な塩加減とムチッとした食感が魅力の一品になります。
マリネにしておけば、おしゃれなオードブルやサラダなど、幅広くアレンジできます。
適度な塩加減とムチッとした食感を生みだすためのポイントは、塩に砂糖を混ぜること。
塩だけで脱水しようとするとしょっぱくなりすぎてしまうので、脱水効果のある砂糖も混ぜることによって、ちょうどいい塩加減を保ったまま、ほどよく刺身の水分を抜くことができます。
そのままマリネとして食べる場合は、刺身の重量の1.5%の塩、サラダなどに混ぜ込んでアレンジする場合は、刺身の重量の2%の塩の量、そして砂糖はそれぞれ塩の1/4量にするのが目黒さんのオススメ。
●材料(作りやすい分量)
・刺身(サク状のものでも、そぎ切りのものでもOK)・・・適量
・塩・・・刺身の重さの11.5%の重量
・砂糖・・・塩の重さの1/4量
・レモンの皮・・・適量
・黒こしょう(粗びき)・・・適量
・オリーブ油・・・お好みで
刺身はサーモン・たいなど白身魚がオススメ。
●作り方
1、塩と砂糖は、混ぜ合わせておく。
2、バットに、(1)の半量を振り、その上に刺身をのせる。
さらに、残りを刺身の上からかける。
3、黒こしょうをふり、レモンの皮をのせ、ラップを魚に密着させるようにする。
冷蔵庫に30分間入れる。
4、紙タオルで、出てきた水分を拭き取る。
5、サク状の場合、食べやすい厚さに切り、お好みでオリーブ油をかけたら出来上がり!
薄く切ったフランスパンに、マリネをのせたらオードブルに。
サラダの具としてもオススメ。