2015年8月18日のNHKあさイチ スゴ技Qは、災害食がテーマ。
被災時に最も役に立った乾麺がパスタで、クラムチャウダーの
スープパスタの簡単レシピ、被災生活に役立つクーラーボックス・
キッチンバサミ・皮むき器などの調理グッズ、備えておきたい飲料水や
缶詰め、プルーンなどのオススメ食材の選び方、1人当たり備えておきたい
災害食1週間分の量が紹介されていました。
災害食は、日常の食事の延長で、常温で保存可能な食品で、
自分が普段食べ慣れているものを選ぶことがポイント!
内閣府によると、南海トラフ巨大地震に備えて、食料・飲料水などの
備蓄は、1週間分以上が望ましいとのこと。
最近頻繁に起こる地震などの天災に備えて、災害時のための食べ物を用意
しなきゃいけないと分かっていてもなかなか用意できていない、水やカップ
ラーメンなどしか用意していないという方も多いのではないでしょうか?
災害食を用意するにあたっての悩みが、
・何を準備したらいいのかよく分からない
・置き場所がない
・気付いたら賞味期限が切れている
このような悩みを解消するにはどうしたら良いか?
東日本大震災の経験した災害食の達人、宮城大学の食産業学部の准教授
石川伸一さんが教えてくれました。
災害食として用意しておきたい「パスタ」
石川さんは、大学の研究室に常に食料を備蓄しているそうで、備蓄食料を
昼食で作っては食べて、自分にとって食べやすいものやおいしいものは
何か?を確認しながら補充しているとのこと。
石川さんが震災を体験して、役に立った乾麺が、パスタ。
水が非常に貴重なため、パスタの場合、ゆで汁もスープとして食べることが
でき、よくスープパスタを作って食べていたとのこと。
うどんやそうめんはコシを出すために「食塩」が含まれていて、ゆで汁が
しょっぱくなるのでオススメではないそう。
スープパスタ レシピ
●材料(1人分)
・早ゆで3分パスタ・・・100g
・クラムチャウダースープのもと(インスタント)・・・2袋
(自分の好みのインスタントスープでOK)
・水・・・適量
●作り方
1、鍋で水を適量沸かす。
小さめの鍋で少なめの水で沸かすと水、燃料が節約できる。
2、沸騰したらパスタを半分に折ってからゆでる。
3、パスタが茹で上がったら火を止め、スープのもとを入れ、
だまにならないようによくかき混ぜたら、クラムチャウダーの
スープパスタの出来上がり!
被災生活に役立つ調理グッズ
災害食レシピの達人、今泉マユ子さんが被災生活で役立つ調理グッズを
紹介してくれました。
クーラーボックス
停電時に気温が高い場合、冷蔵庫内では1日もちません。
そんな時に欠かせないのが、クーラーボックス。
いくらたくさん冷蔵庫に食品が入っていても、要冷蔵品のうち食べられる
のは、クーラーボックスに入れた分だけ。
では、限られた大きさのクーラーボックスに何を入れるか?
優先順位を決めなければいけません。
食欲を出すために、好きなものを選ぶ。
保冷剤の置き方も重要!
保冷剤は、食品の上に置くこと。
冷気は上から下に流れるので、横や下に置くと効果が半減します。
冷凍庫に入っている食品は、冷凍庫に置いておく。
冷凍庫の食品自体が保冷剤代わりになるので、2日間くらいは大丈夫だそう。
冷凍庫はなるべく開けないようにすることがポイント。
アルミホイル、ラップ、クッキングシート、ハサミ、ポリ袋、皮むき器
災害時は水が貴重です。
そのため、洗い物を減らすためにラップをお皿に、アルミホイルやクッキング
シートをフライパンに、ポリ袋をおわんに敷くことで、水の節約ができます。
ポリ袋はとても便利で、炊き出しのときにもポリ袋に入れてもらって来られるので、
多めに用意するようにしましょう。
もう一つ便利なのが、キッチンバサミ。
まな板を使わずに切る「空中調理」ができるので、水も使わず衛生的に料理を
することが可能。
また、皮むき器はキッチンばさみ同様、空中調理が
できるだけでなく、薄く切れて加熱時間が少なくてすむので、燃料の節約になります。
さらに、調理用のポリ手袋もあればとっても便利です。
災害時に備えておきたいオススメ食材
災害時に備えておきたいオススメ食材の選び方が紹介されていました。
水などの飲み物
備えておきたい水の量は、1人1日3リットルが必要なので、3人家族だと
1週間分で63リットルの水が必要。
ただし、水だけではなく、お茶や好きなジュースを合わせても良いそう。
例えば、1人分で、2リットルは水、500mlはお茶、500mlはジュースなど。
缶詰
災害時にはそのまま食べれる味付きの缶詰を選びがちですが、選び方にも
ポイントがあります。
「サバの水煮」は、ポン酢やマヨネーズなどを加えて家庭で好きな味にできます。
その他、野菜代わりに大豆・ひじき・スイートコーンなど「素材」の缶詰がオススメ!
好きな味付けにしたり、組み合わせによって料理のバラエティーが広がります。
プルーン
石川先生がオススメする、体調管理に役立ったというのが、プルーン。
災害時のお弁当や缶詰は、食塩摂取が多くなりがち。
プルーンに含まれるカリウムが余分な塩分を体の外に出すのを助けてくれます。
また、野菜不足による便秘解消にも、プルーンの食物繊維が役に立ったそう。
その他にも、どうしても避けられない野菜不足に対処してくれる「ビタミン剤」
などのサプリメント、たんぱく質が豊富な高野豆腐・麩、カリウムや食物繊維が
豊富な切り干し大根、たんぱく質が豊富なきな粉、カルシウムを補うスキムミルク
なども災害食としてストックしておくと非常に良いとのこと。
災害時に不足しがちなビタミン・ミネラル・食物繊維・水分が一度に摂れる
野菜ジュースもオススメ。
1人当たり備えておきたい災害食の量
●主食
1食分をお米一膳とすると、1週間分で1.57kg。
災害後にすぐ食べれるように、レトルトおかゆ・パン、麺、おもち
なども混ぜると良い。
●副食(缶詰)
1食分を1缶とすると、1週間分で21缶。
●飲料水
1日1リットルとすると、1週間分で7リットル。
※調理などに使う水は別途必要。