2017年5月9日のNHKあさイチスゴ技Qは、今が旬!春の長芋。
春掘りの長芋は甘くて粘りけがあり、かつみずみずしいとのこと。
手がかゆくなりにくく、形をそろえて簡単に切ることができる「拍子木切りの切り方」、新食感 シャキトロとろろ&ふわトロとろろ、長芋のバターソテー、長芋蒸しパンの作り方が紹介されていました。
長芋の基礎知識
●長芋の栄養成分
・粘り成分(糖たんぱく質)・・・胃の粘膜を保護
・ジアスターゼ・・・消化を助ける(生で食べた場合)
・レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)・・・血糖値が上がりにくい
・ディオスコリンA・・・抗インフルエンザ活性の可能性
・ビタミンE・・・血流がアップ
●長芋の保存方法
切り口にラップをして、濡れたままの長芋をキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存する。
乾燥と直接水に触れている状態を避けるため、濡れた状態で紙に包むのがポイントです。
冷凍したい場合、とろろにして密閉袋に小分けして平たくしてから冷凍します。
2~3か月は保存可能。
シャキシャキ拍子木切りの切り方
長芋を切る時、粘りで滑りやすくて、形がふぞろいになったり、手がかゆくなったり・・・と切りづらいですよね。
オススメの切り方は、いろいろな料理に使うことができる「拍子木切り」!
この切り方を覚えておくと、切り込みの幅や長さを調節することで、サイコロ状やせん切りも、簡単にできます。
ポイントは、使う分だけ皮をむくこと&包丁の入れ方。
1、使う分だけ長芋の皮をむく。
2、皮のある部分を手でおさえ、およそ長さ3~4cm、1cm幅になるように切る。
このときのポイントが、包丁の入れ方!
まな板に垂直におろすと、芋が割れにくく、きれいに切れます。
垂直におろしたら、次は1cmぐらいの間隔で同じようにスッと包丁を入れていきます。
3、芋を(2)から90度回転させ、(2)と同じように切ります。
4、最後に、およそ3~4cm長さのところで、切り落とします。
切る幅を狭くすると「せん切り」に、長さを短くすると「サイコロ状」に切ることができます。
長芋とベーコンのソテー
サッと作れる簡単な一品。
最後に強火にすることで、ほどよい風味がつきます。
●材料(2人分)
・長芋(拍子木切り)・・・200g
・ベーコン(厚切り)・・・60g
・しめじ・・・60g
・サラダ油・・・大さじ1
・塩、こしょう・・・適量
●作り方
1、ベーコンは厚切り、長芋は3cm長さの拍子木切りにする。
しめじは、いしづきを取り除く。
2、熱したフライパンにサラダ油をしき、ベーコンを入れる。
ベーコンがこんがりと焼けてきたら、長芋としめじを入れ、サッと炒める。
3、しめじの色が透き通ってきたら、塩とこしょうを加え、10秒間強火にする。
4、ほんのりと焦げ目がついたら、火からおろし、皿に盛りつける。
長芋入りきなこだんご
長芋を使った、もちもちのおだんご。
●材料(5~8人分)
・長芋・・・100g
・きな粉・・・100g
・砂糖・・・100g
・塩・・・一つまみ
・きな粉(最後にまぶす用)・・・適量
●作り方
1、長芋は輪切りにして、蒸し、うらごしする。
2、きな粉、砂糖、塩を混ぜ合わせ、(1)の長芋を加える。
普通のきな粉を使うと茶色っぽく、青豆のきな粉を使うと、緑色っぽくなります。
3、(2)を一口大にちぎり、丸めてだんごにする。
4、きな粉をまぶす。
長芋の磯辺揚げ
おつまみにも、おやつにもぴったり!
●材料(作りやすい分量)
・長芋(拍子木切り)・・・適量
・のり・・・適量
・片栗粉・・・適量
・塩・・・適量
●作り方
1、拍子木切りした長芋に片栗粉をまぶし、のりを巻く。
2、巻き終わりに少し水をつけると、のりがしっかりと長芋に巻きつく。
3、180℃程度の油で、揚げる。
4、のりがパリッとしてきたら、取り出し、お好みで塩をふる。
長芋すいとん
●材料(作りやすい分量)
・長芋・・・250g
・お好みの野菜(ごぼう、にんじん、しいたけなどがオススメ)・・・適量
【A】
・片栗粉・・・115g
・薄力粉・・・50g
・塩・・・1g
【B】
・だし汁・・・適量
・しょうゆ・・・適量
・みりん・・・適量
●作り方
1、長芋は輪切りにし、蒸して、うらごしする。
2、(1)と【A】を混ぜてこね、棒状にしたあと、7~8mmの厚さに切る。
3、鍋に【B】とお好みの野菜を入れて火を通す。
4、(2)を沸騰した鍋の中に入れる。
すいとんが浮き上がってきたら、水をさし、再度沸騰して浮き上がったらざるに取り、冷水にさらしてサッと洗い、水けをきる。
5、(4)を(3)に入れて、さっと煮る。
シャキトロ!ふわトロ!新食感とろろ
いつものとろろにひと工夫して、ワンランクアップしたとろろ!
食感の異なる2種類のとろろ、「シャキトロとろろ」と「ふわトロとろろ」。
長芋のシャキシャキ感が残っているのにトロッとした食感の「シャキトロとろろ」と、空気をたっぷり含んでふわふわの食感の「ふわトロとろろ」は、調理器具を変えて最後にあるひと工夫をするだけで簡単にできます。
シャキトロとろろ
1、よく洗い、皮を厚めにむきます。
厚めにむくことで、ひげ根の根元まで取り除けるので、白くきれいなとろろに!
2、8mmほどの輪切りにします。
3、密閉袋に、輪切りにした長芋を入れ、たたきやすいように空気を抜きながら袋を閉じます。
袋を平らなところにおき、袋の上からすりこぎやめん棒を使ってたたきます。
めん棒やすりこぎがなければ、ラップの芯やにんじんでも代用可能。
手首のスナップを利かせて、力を入れないのがポイント。
4、好みの潰れ具合になったら、袋の上からもみ潰します。
よくもみ潰すほど、トロッとした食感になります。
「シャキトロとろろ」卵かけごはん
「シャキトロとろろ」の食感をいかしたアレンジレシピ。
●材料(1人分)
・シャキトロとろろ・・・適量
・卵黄・・・1コ分
・めんつゆ・・・適量
・ごはん茶わん・・・1杯分
●作り方
1、ごはんは、茶わんに盛り、上から「シャキトロとろろ」をかける。
2、(1)の真ん中にくぼみを作り、そこに卵黄をのせる。
3、(2)の上から、めんつゆをかける。
なすのシャキトロあえ
「シャキトロとろろ」の食感をいかしたアレンジレシピ。
●材料(1人分)
・シャキトロとろろ・・・約100g
・お好みのドレッシング・・・大さじ2/3
・なす・・・1コ
・みょうが・・・1コ
・きゅうり・・・1/5本
・青じそ・・・3枚
●作り方
1、みょうがは、縦半分に切って、薄切りにする。
きゅうりは、斜めせん切りにする。
青じそは、せんぎりにする。
みょうが、きゅうり、青じそは、切ったら、1つのボウルに入れ水にさらしておく。
2、長芋を輪切りにしてたたいた密閉袋に、ドレッシングを加え、もむ。
3、なすは、500Wの電子レンジに2分間かけ、冷ましておく。
冷めたら、サイコロ状に切る。
4、器に(3)を盛りつけ、その上から(2)をかける。
5、(1)の水けを紙タオルなどでおさえてふき、(4)の上に盛りつける。
ふわトロとろろ
1、よく洗い、皮を厚めにむく。
2、おろし金で、力を入れすぎないよう円を描くように、すりおろす。
食材を一方向に動かしてすりおろすタイプのおろし器を使う場合は、力を入れすぎないようにすると、きめ細かくすりおろすことができます。
3、ふわトロ食感にするためのポイントは、最後に菜箸でアーチを描くように、よく混ぜること!
このようにすることで、とろろの中に空気がたっぷりと含まれ、ふわっとした食感になります。
「ふわトロとろろ」で吸いとろ
「ふわトロとろろ」のふわふわ感をいかしたアレンジレシピ。
●材料(2人分)
・ふわトロとろろ・・・100g
・だし汁・・・小さじ1(だし汁はかつおだしがオススメ)
・薄口しょうゆ・・・小さじ1/3
・塩・・・一つまみ
・青のり・・・適宜
●作り方
1、ふわトロとろろに、だし汁を加え、空気を入れるようにとろろのアーチを描きながら、よく混ぜる。
2、(1)に薄口しょうゆ、塩を加え、さらによく混ぜる。
3、器に注ぎ、お好みで青のりを飾る。
ふわトロお好み焼き
「ふわトロとろろ」のふわふわ感をいかしたアレンジレシピ。
●材料(2枚分)
・ふわトロとろろ・・・200g
・キャベツ・・・3枚
・卵・・・1コ
・桜えび・・・3g
・サラダ油・・・大さじ1
・お好み焼きのソース・・・適宜
・マヨネーズ・・・適宜
・青のり・・・適宜
・削り節・・・適宜
●作り方
1、キャベツは、一口大のざく切りにする。
2、ボウルに卵を割り入れ、卵をきるように混ぜる。
3、(2)にふわトロとろろを入れ、空気を含ませるように、混ぜる。
4、(3)にキャベツ、桜えびを入れ、全体を混ぜあわせる。
5、熱したフライパンに、サラダ油をしき、(4)を流し入れて中火にかける。
6、両面、きつね色になるまで焼いたら、皿に盛る。
7、上からお好み焼きのソース、マヨネーズをかけ、青のりと削り節をのせる。
シャキ・ホク・カリの3つの食感が楽しめる!長芋のミラクルソテー
イタリア料理店のオーナーシェフ 久保田孝一さんがイチオシする、春掘りの長芋の食べ方は「バターソテー」。
水分が程よく残った“シャキシャキ感”、ほどよく火が通った“ホクホク感”、こんがり焼けた“カリカリ感”の3つの食感を一度に味わうことができる、その名も「ミラクルソテー」です。
ミラクルな食感を作り出す焼き方のポイントは、フライパンの中に材料をすべて入れて火にかけたら、なるべく触らないこと!
長芋のミラクルソテー
シャキ・ホク・カリの3つの食感を味わうことができる、長芋のバターソテー。
●材料
・塩・・・適量
・黒こしょう・・・適量
・オリーブ油・・・適宜
・イタリアンパセリ・・・適宜
【A】
・長芋・・・約100g(約4枚分)
・バター・・・10g
・オリーブ油・・・大さじ3
●作り方
1、長芋は、輪切り、もしくは繊維に沿って長方形に切る。
繊維に沿って切ったものは、よりシャキシャキ感を感じることができる。
2、冷たいフライパンに、【A】を入れ、強火にかける。
低い温度から加熱することで、長芋のうまみを最大限に引き出す。
3、常に長芋の下に油があるように、適宜静にゆすり、焦げ付きを防止する。
4、30秒くらいたって、芋の周りの油分のはじける音が激しくなってきたら、中火にする。
5、5分間ほど、芋をひっくり返したりせず、なるべく触らずに加熱する。
6、キツネ色になったら、ひっくり返し、火を消す。
そのままの状態にし、1分間、余熱で熱する。
7、皿に盛りつけ、塩、こしょうをふり、お好みでイタリアンパセリとオリーブ油をふりかける。
長芋のベシャメルソース
久保田さんオススメの長芋ベシャメルソースは、カロリーが通常のベシャメルソースの約半分。
たんぱく質も加わり、ヘルシーなのに濃厚なソースなので、グラタンのソースや、ショートパスタにからめて食べるのがオススメ。
●材料(4人分)
・長芋・・・100g
【A】
・木綿豆腐・・・200g
・牛乳・・・300g
・塩・・・少々
・ナツメグ・・・少々
●作り方
1、長芋は、皮をむいて、一口大に切る。
2、(1)と【A】を、フードプロセッサーにかける。
滑らかになったら、鍋に移す。
3、強めの中火にかけ、鍋底に「の」の字を書くように、常に混ぜながら加熱する。
4、沸騰してきたら、火を少し弱めて「ポコポコ」と表面が沸いている状態を保ちながら、さらに加熱する。
5、3/4量まで、煮つめる。
モチふわ!長芋をたっぷり使った蒸しパン
長芋を使うことで、蒸しパンに通常使われる卵や牛乳、油を使わず、モチふわ食感に仕上げることができます。
長芋蒸しパンは、長芋のチカラで、作った翌日も硬くならず、モチふわ食感が持続します。
おやつだけでなく、朝食にもオススメです。
●材料
・黒砂糖
・長芋
・薄力粉
・水
・ベーキングパウダー
・塩
・ごま
●作り方
1、薄力粉とベーキングパウダーをふるう。
2、別のボウルにすりおろした長芋、黒砂糖、塩を入れ、ざっくり混ぜ合わせる。
3、(2)に(1)を加え、4回ほど混ぜたら、水を加えてなめらかになるまで混ぜる。
4、アルミカップに8分目まで入れ、お好みでごまを振り、強めの中火で5分間蒸す。
5、火を弱めて10分間蒸す。
渋川さんオススメの長芋料理
スタジオにゲストとして出演した横浜国立大学名誉教授の渋川祥子さんオススメの長芋料理2品。
おもてなしや特別な席の一品にオススメの料理です。
長芋ずし
スタジオにゲストとして出演した横浜国立大学名誉教授の渋川祥子さんオススメの長芋料理。
長芋の白さとクセのない味わいをいかした、上品な料理。
おもてなしにも。
●材料(2貫分)
・長芋・・・100g
・お好みの具(えびや、しめさばなど)・・・2切れずつ
・みつば(さっとゆがいたもの)・・・2本
【A】
・酢・・・10g
・砂糖・・・4g
・塩・・・1g
●作り方
1、長芋は、皮をむき、一口大に切る。
2、(1)を耐熱容器に入れてラップをし、600Wの電子レンジに3分間かける。
3、【A】は合わせておく。
4、中まで火がとおりやわらかくなったら、(2)をつぶし、裏ごしをする。
5、(4)に(3)を入れ、よく混ぜる。
6、ラップにとり、おすしのシャリのような形に握る。
7、(6)の上に、お好みの具を1切れずつのせ、間にみつばをのせる。
ラップを使って、形を整える。
長芋きんとん
●材料(2コ分)
・長芋・・・100グラム
【A】
・砂糖・・・20グラム
・みりん・・・少々
・グリンピース・・・適宜
・砂糖・・・適宜
●作り方
1、長芋は、皮をむき、一口大に切る。
2、(1)を耐熱容器に入れてラップをし、600Wの電子レンジに3分間かける。
3、【A】は合わせておく。
4、(2)をつぶし、裏ごしをする。
5、(4)に(3)を入れ、よく混ぜる。
6、グリンピースを甘く煮ておき、(5)と混ぜ合わせる。