5月31日の駆け込みドクターは、「腸内環境スペシャル」。
腸内環境とは、大腸にいる細菌の状態。
腸内環境が悪くなると下痢や便秘だけでなく、がんや動脈硬化、肌トラブルや肥満など大きく影響が出ます。
食べたものが直接届く「腸」。
どんな食事をするかで腸の状態は大きく変化します。
腸内フローラとは、腸の中の細菌の集まりのこと。
その種類はなんと100種類、100兆を超える細菌がすんでいます。
100兆もの細菌を敷き詰められたお花畑に見立てて、「腸内フローラ」と呼んでいます。
腸内環境のバランスが重要!
腸内細菌は、「善玉菌(乳酸菌やビフィズス菌など)」「悪玉菌(大腸菌など)」「日和見菌」の3種類で重要なのはこれらのバランス。
理想的なのは、善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7のバランス。
善玉菌・・・消化吸収の促進、免疫力アップ。
さらに、体内の有害物質を排除し、悪玉菌を増殖を抑える働きがあります。
乳酸菌やビフィズス菌は善玉菌の代表。
悪玉菌・・・腸の中に有害な物質を作り、免疫力を低下させます。
悪玉菌が増えるとがんなどのリスクを上げることに。
一方で、腸の中に入ってきた病原菌を退治する役割も持っています。
日和見菌・・・良い働きも悪い働きもする菌。
善玉菌が優勢ならば良い働きを、悪玉菌が優勢ならば悪い働きをします。
腸内環境のバランスは、幼少期の食生活に影響を受けるので、幼少期に決まるとのこと。
そのため、家族の腸内環境は似ていることが多いそうです。
大腸がん
日本人に急増する大腸がん。
50年前にに比べると、大腸がんの患者数は、約10倍増加しているとのこと。
女性がなくなるがんで、第1位が「大腸がん」。
なぜ、大腸がんが増えているのでしょうか?
原因は、食事の欧米化、ストレス、運動不足。
これらが腸内環境を乱すことによって、悪玉菌が増えることによって、がん化につながります。
日本人の食事の変化
10年前の1995年~2005年までは魚をよく食べていたが、2006年を境に肉と魚の摂取量が逆転。
お肉の食べ過ぎが食の欧米化へとつながっています。
お肉は人間にとって必要な動物性タンパク質で、日本人の寿命を上げたと同時に、大腸がんのリスクも高めてしまうという皮肉な結果に。
世界がん研究基金の発表によると、赤身の肉を1日500g以上食べると、大腸がんのリスクが上昇するそうです。
お肉は重要なエネルギーですが、食べ過ぎは要注意!
バランスが大切です。
大腸がん5つの初期症状
大腸がんは、なんといっても、「早期発見、早期治療」が大切!
・便に血がまじっているときは注意
・下痢と便秘を繰り返していると危険
・細い便が続いていたら注意
・お腹が張って苦しい状態が続くのは危険なサイン
・便をしても残便感に襲われる
これらは、風邪・便秘・痔などでも同様の症状があるので、見逃してしまうことがあります。
いつもと違う異変を感じたら、病院で受診しましょう。