うなぎと並ぶ夏バテ防止の食べ物と言われる「天ぷら」。
旬採天 つちやの店主、土阪幸彦さんは天ぷら職人歴19年で、
ミシュラン2つ星を4年連続で獲得!
そんな土阪さんが、「家庭で天ぷらを揚げるときにやってはいけないこと」、
「家庭で失敗しない美味しい天ぷらの揚げ方5つのコツ」、
「卵黄天ぷらの作り方」
を2015年7月18日のジョブチューンで教えてくれました。
家庭で天ぷらを揚げるとき・・・「衣を作るときに氷を入れること」
はやってはいけないとのこと。
ではなぜやったらいけないのでしょうか?
氷もどんどん溶けるし、温度のムラも出来るし、衣自体の濃度のムラも
出来るので、失敗しやすくなるとのこと。
天ぷらをカラッと揚げるコツ
衣を冷やすこと自体は間違っていません!
水・卵・小麦粉などの衣の材料を冷蔵庫でしっかりと冷やすのがポイント。
土阪さん直伝!美味しい天ぷらの揚げ方
●下ごしらえ
衣がカラッと揚がらず、衣がベタッとするのを防ぐためには、いかに
水分を抑えるかがポイント。
今回は、冷凍エビを使って下ごしらえをしていきます。
1、冷凍エビを解凍する。
殻をむいて背わたを取り、臭みを取り除くために水で洗う。
キッチンペーパーで水気を取る。
2、市販の脱水シートでネタを10分包む。
余分な水分が抜けてカラッと揚がります。
冷凍食材には脱水シートを使う!
冷凍した食材は細胞膜が壊れているので、揚げていると細胞に含まれている
水分が出てきてしまうのです。
●衣作り
【材料】
・薄力粉・・・300g
・卵黄・・・1個
・水・・・500cc
・炭酸水・・・50cc
サクサクの衣を作るには、衣の材料を冷蔵庫で冷やしておくこと!
そして、さらに重要なことは、粉と水と卵黄を一度に混ぜ合わせる
のはNG!
1、卵黄と冷水だけを先に混ぜる。
薄力粉の半分をふるいにかけて入れて、泡立て器で軽く混ぜる。
残りの薄力粉は2回に分けて入れ、菜箸で混ぜる。
ダマが残っても混ぜ過ぎないことが重要!
2、(3)に炭酸水を入れる。
水500ccに対し、炭酸水50ccが目安。
衣に炭酸水を入れると衣の中に小さな気泡ができるため、揚げた時に
炭酸ガスが熱を持つことで、中からも火が通り、サクッと揚がります。
●揚げる
揚げている時に失敗しがちなのが、ネタから衣が剥がれること。
それを防ぐために、ネタに打ち粉をしていきます。
ネタに薄く薄力粉をまぶして打ち粉をします。
これが具材と衣をつなぐ接着剤になります。
打ち粉をしたら、衣をつけて油で揚げる。
かき揚げの美味しい揚げ方
かき揚げにも打ち粉をしておくと、美味しく揚がります。
かき揚げにありがちな失敗は、かき揚げを衣で固めて揚げてしまうこと。
これでは厚みがあるため、火の通り具合にムラが出来てしまい、
外は焦げているのに、中は半生・・・という状態に。
これを防ぐために、油の中に入れたら、ネタを一度広げること!
一度油の中に広げることによって、具材一つ一つにしっかり油が通ります。
その後、丸く形を整えるとサクッと揚がります。
卵の黄身の天ぷら 作り方
天ぷらにすると意外に美味しい食材が、卵黄とのことで、
卵黄の天ぷらの作り方を教えてくれました。
作り方はとっても簡単!
卵の黄身に衣をつけて、160℃の油で30秒ほど揚げるだけ!
天ぷらでその他気を付けたいこと
揚げた天ぷらをキッチンペーパーにのせたまま食卓に出すのはNG!
時間が経つと、天ぷらが出した油や水分が天ぷらに戻ってしまいます。
揚げた天ぷらをキッチンペーパーで一度休ませたら、すぐにお皿に盛り付けるか、
一番美味しい揚げたてをすぐに食べるべき!とのこと。
美味しい天ぷら屋さんを見分けるコツは?
海老の天ぷらを食べると、そこのお店が美味しいかどうかすぐ分かるそう。
いい状態の海老の天ぷらは、尾が開いています。
鮮度が良ければ間違いなく開くそうですよ♪